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主人公の男の子、西片。隣の席の高木さんにいつもからかわれている。
授業中も、帰り道も、立ち寄った本屋さんまでも。
男としてこのままではいけないと、からかい返そうとするも毎回うまくいかず、逆にやられてしまう。
いつも上を行くのは高木さん。思春期男女のからかい・からかわれコメディ。
【感想】
タイトル通りの内容で、ひたすらに高木さんが西片をからかい続けるお話。
1巻通じて、本当にそれしかなく特に大きく話が動くわけでもない、それでも不思議とどんどん読めます。
これがこの作者のすごいところで、アイデア一つでここまで読ませる。セリフ、コマワーク、間などが抜群に上手いのでしょう。専門的なことは僕は話せませんが、とにかく面白い。そしてかわいい。
いつもやっぱり、女子が強いのですね。
西片は典型的な中学生男子といったところで、恋愛はウブ、負けん気が強い、純粋、単純、など子供っぽさ全開。作中では、中学なのか高校なのか描かれていませんが、たぶん中学生でしょう。
今時こんなウブな中学生が…?とも思いつつ、いや、イメージの中学生はこんなものでしょうと納得は出来ます。
なので西片は高木さんにやられっぱなしです。なにせ、高木さんは西片のことを好いているのは確実で、だからこそからかっている。本当に幸せそうな顔で、からかうんだもんなあ。
きっと西片が本当に嫌がることはしないし、それは高木さんが一番よくわかってる。
周りから見ればただじゃれ合ってるだけ、でも実際はそれが真実ですね。西片は納得しないでしょうけど。笑
子供の心理を本当に上手に描く作者さん。ふだつきのキョーコちゃんでもそうでしたが、キャラクターがとても生き生きとしていて素晴らしいです。
この作者さんは、ストーリーに重きを置くよりも、こういったワンアイデア物でいくつも傑作を産んで欲しいなと思います。