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亡霊騒ぎが収まったこどもたちの棟でしたが、今度は大人による視察が入るとの知らせがあったところから。
視察に来たのはエドワード。
エドワードはこどもたちの棟の不穏な動きを把握するために、イザベルミラベルやルイーズ、サラに尋問します。
特別な珈琲を割ってしまったことを知られたくない星つきは気が気じゃないわけですが、ここではバレることはなく。
バレたら大事なので星つき同士も庇い合う様子が見られますが、意外と星つきたち同士でも情があるのかなと思わせるシーンもあり。
しかし、尋問の際にサラとダグラスが唆され、二人が一番求めている言葉を掛けることでエドワードは事の顛末を知ります。
サラは少し自尊心が高すぎますね。ダグラスともある意味気が合うところで、エドワードはここの人選は大当たり。
特別な珈琲が行き渡ってないことを知ったエドワードたちは、星つきが反乱分子かどうかを定める必要が出てきました。
そこで、すぐさま特別な珈琲の支給を指示。明日朝に喜びの会を行うことに。
対して、特別な珈琲を飲んでいないことで洗脳が解けつつあることをケイトは実感し、とにかく珈琲を飲ませないようにするにはどうするか考え、珈琲豆のすり替えを実行しようとします。この発想と行動力はさすが。
まず、星つきが厳重に管理する特別な珈琲をすり替えるため、ケイト、エミリコ、ジョン、ショーンの四人は星つきの塔に潜入。
ジョンが良い仕事をしますね。個人的にジョンが一番好きです。お馬鹿ですが、素直で真っ直ぐな感じが良い。今回もジョンにしか出来ないような方法で、珈琲を管理するスザンナを誘き出します。
そしてエミリコの度胸とケイトのすす能力にですり替え手前まで行きますが、ギリギリのところでスザンナに気付かれ絶体絶命のピンチに陥ります。
ケイトの機転で何とか難を逃れます。ちなみにエミリコはしっかりすり替えを行っていました。あれだけ気を揉んでいたスザンナが少し不憫ですが…。
あとは逃げるだけ、というところで閉門の時間が近づき、逃げるルートを塞がれてしまったことでまたもピンチに。ここで助けてくれたのは顔の見えない人形。
この人形、実はお披露目で別れてしまったラムでした。
消えたと思っていたシャーリーは小さなモーフとなりラムの代わりに特別な珈琲を飲むことでラムの洗脳を防いでいました。
またいつか出るかな、と思っていましたが、やはりこういう良いところで出てくるんですよね。
ただ、ラムとシャーリーがどのタイミングで洗脳のことを知ったのか分からないので、早々に洗脳を回避する行動に出ているのがちょっと不思議ですが…。
とにかくラムとシャーリーは独自にシャドー家のことを調べていて、大人の塔に強いパイプが出来たことになります。ケイト達にとっては強力なパートナーになりました。
そして喜びの会。エミリコが珈琲のすり替えに成功し、普通の珈琲が生き人形に行き渡ります。
違和感を感じる生き人形達。一度はバーバラの喝により洗脳されかけるも、エミリコの「苦い」という一言を皮切りに生き人形達は珈琲の違いを一斉に口にします。
少しずつ生き人形達にも違和感が出始めてきました。ケイトの思惑通り、なんとか進んでいます。
そして視点はパトリックへ。
一際忠誠心の高かったパトリックが、人間の頃の記憶を思い出し自分を問い始めます。
ケイトが尋ねてきて会話をするシーン。シャドー家の存在と自分の存在がよく分からなくなっている中、疑心暗鬼になっていく様がコメディチックに描かれていて面白い。パトリックの真面目なキャラと相まって、秀逸なシーンでした。
少しずつ子供たちの塔にも変化が表れてきた8巻。珈琲が行き渡らなかったことを大人が知ったときにどうなるのか、星つきはどうするのか…。そして今後のケイト達の行動は気になるところ。
こういった閉ざされた中で大きな物に立ち向かうストーリーはわくわくしますね。真っ黒なビジュアルのシャドーと、元は人間の生き人形というタッグも、協力プレイや絆の力という少年漫画的な魅力があり、ここまで楽しく読んでいます。
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