戦隊大失格 / 春場ねぎ 1巻 感想

戦隊大失格 / 春場ねぎ 1巻 感想

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4.0

突如空中に現れた巨大浮遊城。中には怪人がおり、街の平和を脅かしていた。

そんな怪人に対抗する組織、大戦隊。特にドラゴンキーパーと呼ばれる五人の戦士は名実ともに大戦隊の中でもトップクラスで、ファンも多かった。

怪人が現れて13年。今は毎週日曜日、決まった時間に攻めてくる。それをメディアは放送し、戦隊が怪人を倒す様を市民は一つのエンターテイメントのように見届けていた。

視点は変わり、怪人側。実は、怪人の幹部はとうの昔に戦隊によりやられており、現在は下っ端軍団「ダスター」しか残っていない。当然、戦隊に勝てるわけなどなく、殺さない代わりにと戦隊に脅され、人類のエンタメの一つとして、毎週嫌々ながら街に下りては負ける戦闘を繰り返させられていたのだった。

ある日曜決戦の日、怪人Dはこのやらせとも言える戦いに嫌気がさし、ひとり台本を無視してドラゴンキーパーの前に立つ。意気込みも虚しくドラゴンキーパーのレッドによりあっさり切り捨てられるが、怪人Dはまだまだ諦めてはいなかった。

人間への擬態を得意としていた怪人D。人間に化け、そして様々な戦隊関係者に化けながら、戦隊内部へ潜入し中からこの八百長をどうにかしようという策に出る。

いつも負けてばかりの怪人だが、たまには怪人が勝つ展開もいいのではないか。そして、怪人側の下克上が始まった。

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【感想】

「五等分の花嫁」の作者さんの新作。戦隊物を少し捻った内容。今回、少しネタバレがありますので注意です。

始めは視点が定まらず読みづらさを感じましたが、少しずつ慣れてくるので問題ありません。
やられっぱなしの怪人と、正義を語る戦隊。毎週盛り上げるネタを考える怪人が健気。逆に戦隊側は少々物騒で、怪人を物として扱っているというあまり人間的ではない雰囲気。

戦隊大失格 1巻

 

戦隊大失格 1巻


いつも負けている側が頑張る下克上物で、怪人の一人が状況を打破しようと戦隊にかちこみに行きます。

 

戦隊大失格 1巻


怪人Dは人間に扮し戦隊に紛れこみますが、思慮が浅く、実際にどうすれば勝てるのか、というゴール設定も甘いのでまあ無理ゲーなわけです。

そこで戦隊側にその怪人に肩入れをするキャラが現れ、関係は少し複雑になりますがそこが今作のみどころ。
その協力的な戦隊側の女性、錫切。彼女の真意は一応明かされますが、本当なのか嘘なのかよくわからず、でもしっかり怪人Dに肩入れをして戦隊を潰そうと目論みます。肩入れと言うよりは下僕のような扱いですが。しかし錫切さん、目に光がないので終始怖いですよ…。

 


また、同じように怪人Dの正体に気付いた桜間という青年。彼は怪人と戦隊の現状を知り怪人Dの不満も解消すべく戦隊を中から正していこうと意気込みます。

 


この錫切と桜間が今後、どういう展開を作っていくのか楽しみ。

怪人Dの一矢報いようとする健気さとやっぱり弱いというギャグテイストな面は好みです。ただ、怪人側は使い捨て感が否めないので少し悲しい。

戦隊物と言いつつ、あまり「戦隊ヒーロー物」と固執する必要はなさそうです。同じ設定でファンタジーだったり軍隊だったりでも作れそうなので、ライトな感じで楽しむのが吉です。

余談ですが、Amazonのレビューの上位が酷評の嵐だったので少しびっくり。戦隊物は僕は正直詳しくないのであれですが、一つのエンタメ作品にここまでマウントを取りに来るものかと少し怖くなりました。
なんか、戦隊物ファンの品位を下げそうであまり読めたものではなく、少し残念。戦隊愛が強いのは良いことですが、狭量さが気になります。
今作にも足りない部分や気になる部分があるとは思いますが、ある程度幅広く漫画が好きな方なら、決して★1にはならないと思うので安心して欲しいです。個人的にはそれなりに面白く読めました。

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