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跡継ぎ騒動から身を隠すため、女子校で女装をしている楓。初恋の女の子、雛と再会を果たすが、雛は楓の昔の行動が原因で男性恐怖症となっていた。
ある日、雛の目の前に一人の男が現れる。何故女子校に男子が、と驚くが、姉妹校の生徒会の人間だった。
この時期、姉妹校同士ダンスパーティーによる交流会がありその打ち合わせに来ていた。
生徒会の書記である樹は、雛を助けに来た楓にひとめぼれ。しかし雛は楓に好意を向ける樹を敵対視する。
ダンスパーティーのパートナーを考える二人だったが、雛を他の男に取られるくらいならと、楓は葵の姿で雛とパートナーを組むことを決め、当日一人二役のリスクを負うことに。
パーティー当日、男の対応をしながらも隙を見て葵の姿に着替える楓。無事、雛とダンスを踊ることが出来るが、一人二役に慌てていたため自身のお守りを落としてしまい、雛が拾ってしまう。お守りの中身は、雛が男性恐怖症になった原因の、雛の小説の原稿。
楓の姿に戻り、樹の相手をする楓だが、そこで樹が実は澤菱家の人間だと知る。
樹は、突然跡取り候補として出てきた楓を昔から良く思っておらず、今でも敵視していた。
樹はある時、女装姿の楓が男子トイレに入り男の姿で出てくる場面を目撃する。
楓は女装をしているのでは、と疑う樹は楓を調査。雛も巻き込み楓の後を追うが、今までの楓の発言が演技とは思えない雛は、楓のことを信じることに決める。
しかし、夜になり寮へ戻った楓は優里のいない部屋で、たまたま来ていた雛を優里と勘違いし自身の秘密を喋ってしまう。
楓の秘密を知った雛。今までの関わりは全て演技だった、男性恐怖症の原因を作った男が、大好きな楓だった…。朝を迎えるも、絶望し悲しみが止まない雛は、勢いあまり寮を飛び出す。
楓は、この秘密をいつまでも隠して置くわけにはいかないと、雛に打ち明けることを決心する。打ち明けた後、彼女を傷つけないために学校は辞める。そう優里に吐露する楓だが、雛は飛び出した先で偶然、この会話を聞いていた。
楓の本当の思いを知った雛は、楓が男だということを知らないフリをして生活することを決める。しかしそれは、苦手な男性と共に同居生活を送るということだった…。
【感想】
2巻で相当の急展開。終わるのでは、と思うほどでしたが、なるほどこう続くのね…と。相変わらず面白いです。
男性をもう一人出すことで楓の嫉妬心を煽り、物語が急スピードで進みました。しかもその男性が楓の親戚という、これまた楓にとっては面倒な登場人物。ご都合的ですが、隠し事が交差する話はこうでないと面白くないですね。結局いろいろ考えた末、打ち明けることを決めた楓です。まあ、その前に独り言を聞かれて雛にはバレてしまっていたのですが…。
少女漫画なのでもちろん恋愛がメインですが、かなり捻った形で進行していくので恋愛よりも倒錯コメディのような印象を受けます。実際、雛はまだ楓に対しては恋愛感情はなく、葵にドキッとするシーンが伏線としてあるくらいです。
しかし、女子としての楓は大好きでしたので、これは恋愛的な好き…に発展する…のかな…？
でも、トラウマを作った張本人ですから普通の男よりもハードル高いでしょうし、これはややこしい。
しかも楓はまだ雛にバレていると気付いていないということで、今度は雛が誤魔化す側に回るという、タイトル通り関係がリバースします。これは凝ってますねえ…。
ゴールは結ばれることでしょうから、まだまだ二人との間にはエピソードが足りないと思います。3巻も楽しみですね。
