乙嫁語り / 森薫 13巻 感想 【ネタバレあり】

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スミス一行は双子のライラとレイリのいる村へ。久しぶりの来訪で、おもてなしを!と張り切る双子夫婦が微笑ましいです。

客人をいかにもてなせるかがその家を推し量る重要な要素のようで、てんてこ舞いになりながら必死に働き回る双子夫婦。
しかし、ライラとレイリの自由奔放さは結婚しても何も変わっていないのですが、この二人はこれでいいような気もしますね。

タラスを海へ連れ出すシーン。こんなことはこの二人じゃなきゃ出来ませんし、この二人だからこそ知れる世界や空気があるのだろうなと思います。これも一つのおもてなしでしょう。それぞれが出来るもてなしをすれば良いのだと気付かされるシーンでしたね。

まあ、でもサームとサーミは大変ですが…笑
本当この二人はよく出来た旦那です。ライラとレイリもこの二人の素晴らしさを本当の意味で気付いて欲しい。あなたたちはめっちゃ良い旦那に出会ってますよって。もっとサームとサーミを喜ばせてあげて欲しい。

双子の話を終えて次の村へ…というところで、怪しい雰囲気が漂います。ロシアとの抗争が激しくなってきていて治安が良くないとのこと。

本当はアミル達の村に行きたかったスミスでしたが、結果的には断念することに。

途中、物盗りに襲われたり、立ち寄った村が軍に襲われたりととにかく不穏な空気が立ちこめます。

アリとニコロフスキの戦闘シーンは、森さん特有のコマを多めに使って引きで魅せる手法、良いですね。迫力には欠けるもののキャラの動きがわかりやすくて良い。
しかしアリはただの雇われ護衛とは思えない身のこなし。この人絶対ただ者じゃないです。嫁もらって静かに生きるっぽいですが、アリはもっと何かしらで上を目指せる能力があります。
セリフにも説得力があって、判断力や行動力がズバ抜けている。強いて欠点を挙げるなら、自分を持ちすぎていて弱者や考えの違う者に対して少し狭量なとこくらいでしょうか。それでも、良く出来た男だ…。

しかし、二人の活躍も虚しく危険度は更に増し、結果的にはアミル達とは会わずに進路を変えることに。スミス的にも、読者的にも非常に残念ですが、どうにかして描かれないものだろうか…。

一旦スミスの物語は終わり、次巻以降はアミル達の話になるそう。そろそろ完結も近そうな雰囲気が漂いますね。

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