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屋敷を飛び出した猪の面を被る男は、禰豆子を鬼だと捉え箱を狙うが、善逸はそれを食い止める。
耳の良い善逸。生き物から発せられる微かな音を関知することが出来る。炭治郎から聞こえていたのは、とても優しい音。鬼を匿っているのには理由があるのかもしれない。そう思う善逸は、猪の男を止め、禰豆子の入った箱を守るのだった。
駆けつけた炭治郎と、猪の男とのバトル。猪の男は伊乃助といい、最終選別に生き残った五人目の鬼殺隊メンバー。炭治郎の頭突きでその場は一旦収まる。
三人は休息を取り怪我は癒え、次の任務へ。そこでは、先に訪れていた鬼殺隊が、仲間同士斬り合うという現象が起きていた。
その絡繰りは、糸だった。糸を張った蜘蛛を操り攻撃を仕掛ける鬼との戦い。
捕まえた鬼殺隊を使い容赦なく攻撃を仕掛ける鬼に対し、鬼殺隊を救う術を考えながら戦う炭治郎。しかし、操られた鬼殺隊は為す術なく使い捨てられていく。
しかし伊乃助とタッグを組み、協力して鬼を攻める炭治郎。その鬼は夫と息子から酷い扱いを受けており、最後は死を懇願する形でその命を炭治郎に預けた。
その鬼の息子の一人。蜘蛛を使い善逸を仕留めにかかるが、追い込まれ気を失った善逸は圧倒的なパワーを発揮し、蜘蛛の首を斬り落とした。
そして、炭治郎と伊之助の目の前に現れた父親。ボスとの戦いが始まる。
【感想】
新キャラ、伊之助。性格を猪で表したまさに猪突猛進キャラ。考えるより先に行動、という炭治郎や善逸とは真逆のタイプで、でこぼこすぎる三人で任務にかかるということに。
また、設定においては炭治郎は嗅覚、善逸は聴覚、伊之助は触覚がそれぞれ優れているという主要キャラにわかりやすい特徴が。これは戦いが相当優位になるような気がしますね。
キャラが増えて掛け合いが増えましたが、ギャグのノリが少しぎこちない感じもしますが…炭治郎の真面目な性格からのギャグ、炭治郎がバカっぽく見えますけども…笑
そんな純粋な炭治郎だからこそ、優しさというものが随所に現れて、鬼が鬼殺隊を殺したときなんかは伊之助が冷や汗をかくくらいの炭治郎の怒りを見ることが出来ます。振り切って優しいから、こういう時の怒りのエネルギーがとてつもない。
かと思えば、敵にも同情し苦しまない技で殺すという。たぶん、作者さんがすごい優しい人で、こういうダークな物語を描きつつも根っこの部分が出てくるんだろうなあと思います。
ここで出てきた「柱」というワード。鬼殺隊の中の優れた人たちのことを指すようで、1巻で出てきた富岡もおそらくそう。(何を今更って感じかもしれませんが…笑)
少しずつ動き出してくるようです。超強キャラの味方が出てくるというのはジャンプのバトルもので一番熱くなるシーンで楽しみ。
この巻では善逸にもかなり触れています。親がいなく昔から落ちこぼれで、周りから見放されていた善逸を唯一見限らなかったおじいちゃん。不器用だからこそ、一点突破を磨いた善逸の力がここぞで発揮されます。
過去エピソードという程のものではなく善逸の簡単な回想ですが、裏付けとしてはこの蜘蛛を倒す上では十分でした。案の定一斬りで倒しますが、もうそれでいいような気もしてきました。テンポも良いですし、気持ちがピークで乗るのは一瞬ですからね。
任務任務の物語ですが、こいつは無惨との繋がりがあるのか、その辺が本筋の重要なところ。父親、めちゃくちゃ強そうですけど…。