カンギバンカ / 原作:今村翔吾、漫画:恵広史 1巻 感想

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時は戦国初期。両親を失った14歳の久兵衛と弟の甚助は、人買いにもらわれ奴隷として売られるところだった。道中、身寄りのない兄妹に出くわす。人買いに目を付けられさらわれそうになるが、実はその子らは野盗だった。

子供ばかりで構成される野盗。リーダーは多聞丸と言い、何にも奪われることのない「くに」を作るのが夢だという。

生き甲斐も野望もなく、ただ「死なぬ為に生きる」毎日だった久兵衛に、その生き様は眩しく見えた。

孤児から大名へ…道は険しいが、まず姓は決めた。みんなで考えた、姓は「松永」。
多聞丸と久兵衛は、仲間達とともに大きな夢へ向かって動き出す。

【感想】

戦国初期、世紀の大悪人とも言われる松永久秀を描く物語。今村翔吾さんの「じんかん」という小説を元に、BLOODY MONDAYの恵さんが作画をしています。原作はある、と言いつつ、単純に小説をなぞらえたコミカライズではないらしいのですが。

松永久秀をよく知らないのですが、こういった漫画は史実を知らなければ知らないほどオリジナルとして読むことが出来るのでお得。歴史物はどうしても知識や情報が物語を邪魔してしまう傾向があるので…。

孤児の下克上物語。リーダーで剣の才がある多聞丸と、同世代で既に達観した考えを持っている久兵衛。野盗として久兵衛たちを助けるシーンから始まり、夢を語る多聞丸に心を動かされていく久兵衛が印象的です。

カンギバンカ 1巻
カンギバンカ 1巻

今までただなんとなく生きていただけだった久兵衛に、「生きる糧」を持たせてくれた多聞丸。この熱い思いがどう物語を動かしていくのか…と思いきや、序盤で早々にピンチが訪れるという…。

 

カンギバンカ 1巻
カンギバンカ 1巻

時代物を現代チックな少年漫画風にアレンジしており、かなり読みやすい仕上がり。逆に時代物ということを忘れさせてしまうような雰囲気もありますが、少年マガジン連載であればこういうのもいいのかなと思います。

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