ふだつきのキョーコちゃん / 山本崇一郎 1巻 感想

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不良で恐れられている札月ケンジには妹がいる。美少女で周りから注目されている妹、キョーコ。兄のケンジはそんな妹を心配している。

心配が度を超してシスコン呼ばわりされているケンジだが、キョーコを心配する理由は他にあった。

キョーコは実はキョンシーであり、定期的に人間の血を吸わないと生きていけない。また、髪のリボンを取ると理性を失ってしまうため、そんな妹を守るためにケンジはついて回るのであった。

【感想】

キョンシー、というかバンパイアというか。
妹のキョーコを守るため、またキョーコが人を傷つけないために奮闘するケンジ。
それが行きすぎてシスコン認定されてしまっていますが、本人はとにかく否定します。

シスコンと周りから言われても、そのヤンキーっぷりで黙らせる強者。ただ、本当はヤンキーなんかではなく、キョーコのために無理してヤンキーのフリをしている普通の男の子。いや、普通ではないか。柄は悪いです。

そんな優しいケンジに対して、いつもツンツンしているキョーコですが、リボンを取るとデレの部分が覚醒するという二重人格に近い設定。強制ツンデレ。
このギャップ萌えが作品最大のウリ。リボンは毎話何かしらで外れますが、その度に隠れてたキョーコの本音が聞けるというサービス。しかも血を吸うというビジュアル的なおまけ有り。
短編集「恋文」にあったおとなりさんという設定は妹に差し変わっており、もう設定好き放題です。

また、ケンジには好きな人がいて、その子はケンジとも普通に接してくれるとてもいい子。ただ、どこか変な子でケンジの思いも虚しく空回り。それに嫉妬するキョーコも見物です。

総じてキョーコのかわいさとケンジのイイヤツっぷりが素晴らしい。明るい雰囲気で
、憎らしいキャラが一人もいない平和な作品。
コメディとしてもキャラ萌えとしても楽しめます。