BUILD KING / 島袋光年 1巻 感想

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猛烈な自然災害の降りかかる島、ハンマー島。凶暴な猛獣も住み、到底人が暮らしていける島ではなかった。

そんな島で暮らす兄弟、とんかちとレンガ。五年前に出会ったシャベルという男に大工の基礎を教わり、どんな災害でも壊れない家を造ることを生業とし、二人はこの島で生活をしていた。

シャベルを親方と慕う二人。シャベルは太古から残る奇跡の建造物の数々、ビルドキングに関わる仕事のため島を離れていた。
そのシャベルが島にいた際、危険だとして閉じこめていた「家喰い」というモンスターがついに檻から出てきてしまう。

弟のレンガは強固な建造物を造るのには長けていたが、守るための家しか作れない。対して兄のとんかちは、守るための強固な家を造るのは苦手だが、その明るく優しい性格と腕っ節で「平和」を造ることが出来た。

とんかちの活躍で家喰いは退散。シャベルからの迎えも来たため、二人は親方の居るビルドキングまで発つこととなる。

【感想】

島袋先生の新作。大工が主人公の少年漫画です。

発想は好きですね。確かにどんなRPGにもバトル漫画にも、建築物というのは存在しますし、有り得ないような造りになっていたりもしますし。大抵はそんなこと野暮な話ですが、そこに目を付けるというのは面白いです。
ただ、その膨らまし方は本当に難しそう。ジャンプでバトルを絡ませなければいけないとなると、余計に。

主人公のとんかちとレンガ。家は造れないけど平和は造れる、というなんだかよくわからない理屈の兄がメイン。親方からもらったハンマーを武器にして、解体をしたり直したり、といった活躍。これ、ハンマーのおかげであってとんかちの力ではないのでは…?という疑問はありますが…。

明るくて行動力のあるとんかちは主人公向きですが、ビジュアルがいまいちかっこよくないのは難点というか著者の良さというか。レンガはイケメンですが、彼が主人公というのもそれはそれで変なので良いのですが。

物語は島を離れたところから始まり、建築物の依頼を受ける流れとなります。変わった建築物と変わったキャラは魅力で、最初に手を付けることとなった「逆さ城」の秘密も絶妙なわかりやすさ。こういった一つ一つのパーツは割と好きです。ただ、少年漫画的なわくわくが物足りなくて、正直そこが一番重要なんですよね…。

テーマは面白いなと思いつつ、ジャンプで活かすのは中々厳しそうだなと感じます。

 

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