あさこ / よしだもろへ 1巻 感想

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実家へ帰る新幹線の中、青島将司は小学生時代に出会った一人の女性のことを思い出していた。

20年以上前のとある夏、民宿である実家に東京から泊まりにきていたあさこ。いじめられっこで気弱だった将司は、彼女の大胆さと大人な佇まいに翻弄されながらも徐々に惹かれていく。

【感想】

よしだもろへさんの新作。
子供の頃に出会った謎の女性との物語。
主人公の将司が大人になり、子供の頃のエピソードを振り返るところまでが1巻。ただ、物語の本編は現代のようではあります。

ミステリアスでありながら、気さくで人当たりの良いあさこ。
彼女のプロフィールがほとんどわからないまま、ただただ将司が彼女に惹かれていきます。

そして、彼女のことを知るための「履歴書」を将司が埋めることに。
集めていたBB弾と交換に、あさこは何でも質問に答えると言います。

あさこのことがわからないのは読者も同じ。既に時代はあさこと会わなくなって20年以上経っており、今の時点でも謎のままなので子供の頃のエピソードで回収できるわけではなく、現代も使っていくのでしょう。もうおばちゃんになってそうな気もしますが、、、。

ただ、現代ではあさこは既に死んでいるという情報もあり、どういった展開になるのか気になります。

あさこと将司の関係は危なっかしくも純粋で、田舎の民宿という舞台がどこかノスタルジーな雰囲気を醸し出していて、それだけで十分読み応えあり。

小学生の将司には少々刺激の強い展開も、なんだかこそばゆくて良いですね。

あさこの過去、正体について。これが全てかと思いますが、それに対して将司がどういう行動を取り何を思うのか。続きも読みたいですね。

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