やったね たえちゃん! / カワディMAX 1巻 感想

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母親に捨てられ施設で育てられたたえ子。辛いことがあってもぬいぐるみのコロちゃんと一緒なら乗り越えられた。

中学生になり、学校にも通うが、ぬいぐるみと会話するヤバい女の子ということで周りからは白い目で見られることに。

ある帰り道、一緒になった先生に家に連れてこられてしまう。ピンチに陥ったたえ子だったが、その時もう一人の人格が姿を現した。

何でも耐えてしまうたえ子。しかし我が身に危険が及んだときにもう一人の人格「たえない子」が現れる。彼女はコロちゃんの中に仕舞ってある鋼線により人を殺すことも厭わない、殺人マシーンと化す。

感想

とんでもなくぶっとんだ作品。元ネタは昔、界隈で話題になった成人コミック。同作者のセルフパロディということですが、今作は性的描写はほとんどなし。(未遂はありますが…)

ただ今回は性的というより暴力的に過激な描写が多々あり、たえ子の別人格がコロちゃんに隠した鋼線を使って人を輪切りにしてしまうという超バイオレンスな展開。

基本的には正当防衛で、たえ子がピンチになったときに現れます。やらなければやられる、という状況にはありつつも、その猛烈な反撃には慄いてしまいます。

まあしかし、元ネタではやられるままだったたえ子の救済とも言うべきか…。やられる前にやってしまうので、元ネタよりはまだ不快感は少ないです。ロクでもない奴らが切り刻まれるということがカタルシスになるかと言われればそれはさておき…。

また、預けられた施設の長と一人の少女が何やら裏の人間のようで、たえ子の二重人格を知っている唯一の人物。この二人がたえ子のサポーターになるため、ある程度安心は出来ますし、何かの伏線にもなり得ます。

たえ子にはもう一人の人格になっているときの記憶がないので、自分のしていることを把握していません。
主人公の二重人格というのはメインの人格はやはり純粋で優しく、たえ子もやっぱりそんな感じですので、これを知ったときの折り合いの付け方や共存の仕方でたえ子が成長できるか…といったところ。

終始ブラックユーモア的な展開が真面目な雰囲気で繰り広げられるので、どういう気持ちで読めばいいのかよくわかりません。不快になる方もいるでしょうし、痛快な展開を楽しめる方もいるかと思います。

確実に人は選びますが、攻めた作品が気になる方は一読してみてもいいかも。

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