トニカクカワイイ/ 畑健二郎 1巻 感想

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キラキラネームを付けられ子供の頃から名前をからかわれてきた由崎星空(ゆざきナサ)は名前に負けないよう努力を続けた結果、頭は良いがナルシストで調子の良いキャラになってしまった。

高校受験を控え、模擬試験は一位。努力で全てを変えてきたナサだが、突然運命の出会いが。道を歩いていると、一人の女の子に出会う。その女の子のあまりのかわいさにナサは一目惚れ。声をかけようとしたところトラックにはねられてしまう。

大怪我を負い死を覚悟するが、目の前には例の女の子が。ナサをかばい、女の子も頭から血を流していた。
その女の子はナサを助け、月に重なりかぐや姫のようにその場を去ってしまう。

瀕死の重傷のはずのナサだが、その女の子が気になり血を流しながらも彼女を捜す。彼女の姿を見つけたナサ。怪我で意識が遠のきながらも自分の気持ちを抑えきれず、ついに告白をする。彼女はその告白を、「結婚してくれるなら付き合ってあげる」と了承した。

意識が飛び、気付けばベッドの上。勉強とリハビリを繰り返し、いつしか18歳に。あれから会えず終いの彼女を気にかけつつも半ば諦めていたナサだが、そこでインターホンが鳴る。表れたのは例の女の子だった。

再会を果たした二人の夫婦生活が始まる。

【感想】

「ハヤテのごとく」作者の最新作。アニメが始まったようで人気もあるみたいです。

ハヤテは好きで読んでいましたがこちらは初。しかしハヤテはトチ狂ったギャグのキレがだんだんなくなっていき途中からよくわからなくなってしまったのが残念でしたが…そういえば最後まで読んでいないことに気付いたので今度読みます。

さて、今作ですが何とも急な展開から始まるイチャイチャラブコメ。
事故のシーンも不明な部分が多く、ただあまり深く考えなくてもいいのかと思わせるこの作者のノリもありどう読めばいいのかよくわからないです。

女の子、司(つかさ)の正体もよくわからず、流されるがままに新婚生活がスタート。1巻は突然の夫婦生活をただ見させられるという、考えたら負けなラブコメ。

作者が結婚したばかり、だったかと思いますが、作品が出た当初はエッセイ的なニュアンスも含ませたメタ的な作品だと邪推していましたが、そう思わないと逆に不自然なくらい脈絡のないつくり。作者の理想を見せられているような感覚に、なりたくなくてもなってしまいます。実際意識はされているんでしょうか…。

タイトル通り、細かいことは考えずとにかくヒロインがかわいいことを楽しむ1巻。ヒロインのかわいさをアピールするための仕掛けがメインで、それ以上のことはありません。
何だか不思議な出だしの作品ですが、このままふわふわと夫婦生活を続けるだけなのか、徐々に話が動き出していくのか。
なにより、司というキャラを全く掴めないのでそこが大きなポイントですね。大きな、というよりも全てと言ってもいいかもしれません。今後の展開をどう考えているのかという意味では、ある意味気になるところではあります。