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中学生の相田航平。隣の席は転校してきたばかりの女の子、柚木楓。家が隣同士ということもあり気にかける航平だが、楓の態度は素っ気ない。そんなある日、楓に呼び出された。
放課後、二人きり。話があるという楓に内心ドキドキする航平だが、楓から告げられたのは告白ではなく、幼なじみになって欲しいというお願いだった。
【感想】
幼なじみがいないのなら作ってしまえばいい、という発想から生まれた日常コメディ。
愛の告白かと思いきや、幼なじみになってくださいとは、大きくなってからするおままごとの感覚ですが楓は本気です。
1話完結の日常コメディですが、幼なじみの教則本みたいで面白い。幼なじみあるあるを、思春期の二人が照れながら実行していく様子はかわいくて面白いです。
航平の方は楓を女子として意識するシーンも多々あり、容姿の良い楓にドキドキしつつも、幼なじみとして協力しているという。
対して楓は、航平を異性として若干は意識しつつも、カップルという頭はまるでなく、念願の幼なじみを手に入れた!という喜びでいっぱい。
だから噛み合わない部分も多々あり、それがなんだかもどかしいですが、少しずつ恋愛に発展していくのかなあという期待もあります。このままずっと幼なじみネタでも十分面白そうですが。
実際は偽の関係なのに、途中途中、本当の幼なじみかのような体で話してるのが矛盾してて可笑しい。これはいつか本当に幼なじみ同士だと錯覚してしまいそう。
二人が付き合ってると勘違いしたクラスメイトの女子とのエピソードでも、「幼なじみってばれたかも…」と心配する楓。いやいや、幼なじみってあとからなるものじゃないから…笑
楓のズレた思考がかわいらしく、この思考が段々世間と合ってきたときに二人がどうなるか楽しみ。
最近、こうした1対1のコメディが多くて飽和状態ですが、逆にどれもアイデア勝負になってきていて、ぱっと見似たような作品でも読んでみると珍しい角度の設定だったりと新しい発見があって面白いですね。
今作もあるようでなかった設定をついた良作だと思います。