鬼滅の刃 / 吾峠呼世晴 12巻 感想 【ネタバレあり】

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無惨により集められたのは、上弦たち。上弦の陸が死に、未だ無惨の望みを達せられないことに、無惨は怒りが収まらない。

その中で、上弦の伍が有益な情報をつかんだと主張。情報が確定次第、上弦の肆と共に向かうよう無惨から命を受けた。

妓夫との戦いが終わり、しばらく眠っていた炭治郎が目を覚ました。善逸、伊之助も意識を取り戻し、全員が無事回復した。

刀が刃こぼれしてしまったため、炭治郎は鋼鐵塚に依頼したいが、再三の破損にお怒りの鋼鐵塚。仕方なく、里に行き直接会いに行くことになった。

里では、柱の甘露寺と出会う。雑談の後、甘露寺から、この里には強くなるための秘密の武器が隠されているらしいとの情報を得る。

温泉では、同期の不死川玄弥と出会う。気難しい玄弥は炭治郎を突き放し森へ消えていく。

翌朝、鋼鐵塚を探し森を歩く炭治郎だが、そこで柱の時透無一郎と子供の刀鍛冶が言い争う場面に遭遇。時透は、刀鍛冶からある鍵を奪おうとしていた。
その鍵とは、絡繰り人形の鍵。子供の刀鍛冶、小鉄の先祖が作った、戦闘用絡繰り人形、縁壱零式。強引に鍵を手に入れた時透は絡繰り人形と戦闘訓練をしていた。

訓練が終わり、破壊された絡繰り人形。しかしメンテナンスをすると、また動き出した。そして、炭治郎はこの絡繰り人形で修行をすることに。

小鉄のスパルタ教育を純粋に受ける炭治郎。生死の境をさまよいながら訓練を続け、ついに匂いによる動作予知の力を身につける。絡繰り人形に一太刀入れた炭治郎。壊れたその人形の体の中には、一本の刀が入っていた。

その刀は錆びていて使い物にならなかったが、突如現れた鋼鐵塚がその刀を引き取ることに。研磨には三日かかるという。

時透は自分の刀鍛冶を探し炭治郎の元へ訪ねた。二人が会話をしていると、来客が。自然に入ってきたその者は気配を消していたが、炭治郎と時透はその姿を確認した瞬間に、上弦の鬼だと気付く。

瞬間的に攻撃態勢に入る炭治郎と時透。首を斬り落とすも、首側からは体が、体側からは首が生え、鬼は二体に分裂。上弦の肆、半天狗。それぞれの名は積怒と可楽。積怒の攻撃に絶体絶命の炭治郎だが、積怒を狙う一人の男、屋根で銃を構えていたのは玄弥だった。

【感想】

上弦が勢ぞろい。ビジュアルもさることながら個性が強すぎる鬼たち。これから立ちふさがる壁たちですが、壱と弐はさすがにオーラがありますねえ。壱の絶対的な強者感。弐のとぼけた雰囲気がギャップの実力者感。煉獄を殺した参が小物に見えてきてしまい、読者への絶望を煽ります。

肆と伍は人気は出なさそうな、倒され役って雰囲気はありますが。笑
この巻ではこのタッグが炭治郎たちの敵となります。

壱にあったあざ、炭治郎の夢に出てきた者のあざ、炭治郎の顔の傷、このあざが何かの伏線にはなっていそうですね。

炭治郎は怪我から回復。毎回思いますが、コメディ要素はちょっと寒い感じもするのですが。笑
炭治郎がアホの子みたいになってしまって個人的にはうーんという感じですが、みんな楽しそうなので良しとしましょう。

そして刀鍛冶の里へ。ここでは炭治郎の刀が重要。ここでパートナーを見つけられるのでしょうか。甘露寺が言っていた武器というのが、あの絡繰り人形から出てきた刀のことなのか。まだわかりませんが、炭治郎は戦う度に刀をダメにしているので、もっと愛着のわくような相棒がそろそろ欲しいですね。
例えばワンピースでは、ゾロは和道一文字、三代鬼鉄、雪走…は秋水になりましたが、それぞれ刀=ゾロの相棒といった感じで共に歩んでいるイメージがあります。BLEACHも斬魄刀がそのキャラを表すほどです。
鬼滅も日輪刀という良い名称があって、刀身の色が変わるという素敵な設定もあります。せっかくなので炭治郎にも愛着のわく刀があると、キャラにも深みが出るような気がするので期待したいです。

上弦の肆が炭治郎たちの目の前に現れるシーン。この絶妙な間と言いますか、擬音の「ぬらり」と言うのがまさにその通りと言いますか、この登場シーンは良い。日常会話をしている途中、普通にふすま開けて入ってくるんですから。瞬間的に、静から動へ移行する、そこで一瞬時間が止まったような感覚がある。ジョジョで割とよくある感覚なんですが、こういうの好きです。
気配を感じさせない敵のヤバさがこれだけでとてもよく分かります。

 

鬼滅の刃 12巻 106話

しかし、また分裂…。倒し方はまだわかりませんが、大変そう。あのよぼよぼのじいちゃんは何だったのか。正体が不明すぎます。上弦の伍もその辺にいるようですので、敵は三体。
こちらは炭治郎と禰豆子、柱二人に、玄弥。里という地の利もありアドバンテージはそれなりにあるような気もしますが、どうですかね。甘露寺は戦闘に参加するのかな。鬼の血鬼術が不明なので、相性も見物になります。刀鍛冶の里編、とでも言うのでしょうか。この巻もちゃんと面白い。