鬼滅の刃 / 吾峠呼世晴 1巻 感想

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貧しくも仲のいい家族に囲まれ幸せを感じていた炭治郎は、少しでも生活の足しにと炭を売りに町へ出た。

翌朝、家へ戻ると血のにおいが。見ると、家族全員、血まみれで倒れていた。
微かに息のあった妹の禰豆子を背負い町へ向かう。すると、背負っていた禰豆子が突然雄叫びをあげる。

驚く炭治郎。禰豆子は、炭治郎に襲いかかってきた。鬼だった。いつもの禰豆ではない。ただ、家族を襲ったのは禰豆子ではない。禰豆子を説得する炭治郎。

そこへ一人の男が現れ禰豆子を引きはがす。人喰い鬼になった禰豆子を殺すという。

鬼になってしまった、でも禰豆子は違う。ただの人喰い鬼ではない、と炭治郎はその男へ許して欲しいと懇願する。あまりに不甲斐ない炭治郎の姿に激高した男は禰豆子へ刃を向けた。

炭治郎は飛び出し男へ切りかかる。あまりに隙のある攻撃にのされる炭治郎だが、隙をついていたのは炭治郎の方だった。
男へ放られた斧。間一髪で避けたものの、炭治郎の執念に男は感心する。

隙をついた禰豆子は男から離れ、炭治郎のもとへ。本来、人を食うはずの鬼が、人間を守っている。その光景を見た男は、二人に可能性を感じ、自身と同じ鬼を殺す剣士になるための助言をし、その場を去った。

鬼になった禰豆子を連れ、炭治郎は前へ進む。

【感想】

超話題の鬼滅の刃。今更ながら書こうと思います。アニメはリアルタイムでやっていた時に、途中まで見て止まってますね…。とりあえず漫画を先に。

少し離れていた間に一家惨殺という、あまりに酷い仕打ちを受ける炭治郎。鬼にやられた、というのは間違いないのですが、1巻ではその正体は分からず。

鬼退治をする団体というのがあり、その団体に入るための試験を受ける、というのが1巻の流れ。

まだまだ未熟な炭治郎が、修行をし成長し強くなり、ある程度の実力を1巻のうちに付けます。そして早速、選抜試験に臨みます。

修行のシーンはいかにもジャンプといった構成で、岩を切るシーンはお見事でした。気付いたら切ってましたけど…。

鬼になってしまった禰豆子。でも、普通とは少し様子が違う。別の鬼との戦いでは炭治郎と共闘しますので、敵味方の区別は付いているよう。その後は眠りから覚めなくなってしまいますが、この禰豆子というキャラこそ、物語のキーになりそうな予感です。

話自体はそこまで真新しさはないですが、暗く重い雰囲気+王道というのが最近あまり見ていなかったパターン。暗めの作品も多々ありますが、どちらかというと本筋も引っ張られて邪道路線が多い印象。逆に王道ものはこんなにダークなものは少ない。上手く掛け合わさっているのかなあと思います。時代背景もマッチしていますね。

絵の動きやコマ使いは正直そこまで上手とは言えない気もしますが、作者独特の画風が良い意味で味を出していて、上手い下手云々の話で片付かないくらいの、唯一無二の雰囲気を醸し出しています。これも一種の漫画の面白さですね。

話はまだまだ始まったばかり。修行で丸々1巻使ってしまっていますが、ある意味これからもっと面白くなることを予見していると見て、次巻も期待です。