ならずもの恋慕 / やまだはるか 1巻 感想

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母親に先立たれ、母親が残した借金が理由で極貧の生活をしているつむぎ。

借金取りに追われバイトも続かず、日々苦労しているつむぎだが、一人暮らしのアパートの隣に住む男性、善に好意を寄せており、善と話すと少し心が救われる。

ある日借金取りに追われているところを善に助けられるが、そこで善から衝撃の事実を告げられる。

つむぎの母はとあるヤクザの組長の愛人で、つむぎは二人の間に生まれた子供。善はその組長の意向でつむぎの近くに来ていたのだった。

組長は亡くなっており、今となっては血縁はつむぎだけ。組を存続させるためにも、組長候補の若頭と結婚をしてくれないかと善に頼まれる。

父親のことは全く知らなかったつむぎ。突然ヤクザの家に嫁入りすることには当然抵抗があったが、好きな善の助けになれるならと、この申し出を受けることにした。

【感想】

カタギだと思っていたら実はとあるヤクザの組長の娘だった…という女の子の恋愛もの。

「来世は他人がいい」を読んでいますが、構造は似ているもののこちらは恋愛を重きに置いていて、どちらかと言うとヤクザものの設定をベースにした少女漫画という感じ。

想い人である善のために、顔も知らないヤクザの若頭との結婚を受けることになり物語が動き出します。

つむぎがヤクザの家で頑張りながら、実は善もつむぎのことを思っているような描写があり、つむぎの知らないところでつむぎのために動いています。

善にはまだ秘密があるようで、その辺りはつむぎとの恋愛に発展していくのか別の展開もあるのか果たして。

結婚相手の若頭も出てきますが、男らしくはっきりした性格で、つむぎのことは「ヤクザには向いていない」と突っぱねています。一番常識的ではありますね。

この三人のトライアングルがメインなのかなと思います。ヤクザの家と言いつつも重々しい雰囲気は少ないので、シチュエーションに重きを置いた恋愛模様を楽しむのが吉な作品です。