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残り短い青道での野球生活にしんみりしてしまう沢村。
ただただこのチームで長く野球を続けたい、その先のことまで考えていなかった自分と、その先を見据える話をしていた御幸に色々と感じてしまいます。
こういう単純というか純粋というか、沢村のキャラがとてもよく分かる描写だなあと思います。御幸に嫉妬しちゃうのも何というか可愛らしい。
そして決勝の相手は稲実。互いが互いを研究しながら、練習を重ねます。
肘を悪くしていた川上は決勝もドクターストップ。ただ、この決勝さえ越えれば甲子園では投げられるようになると言われ、川上はぐっと堪え、チームに思いを託します。
川上がみんなを呼んで謝り、思いを託すシーン。チームメイトや監督からの信頼が見て取れ、一層引き締まりますね。去年の稲実の負けは川上で終わったので、決勝にかける思いは人一倍でしょうが、ここはその先を目指してチームを信じることに。
そして遂に決勝が始まります。
1番の倉持がヒットで出て、ツーアウトランナー三塁。バッターは御幸ですが、良い当たりもピッチャー成宮の正面。先制とはならずチェンジでこの巻は終了。
この稲実戦はおそらく読者全員が待ち望んでいた試合。あとがきにも書いてありましたが、やはりこの稲実戦がないとダイヤのAは終われないと。それだけ去年の夏の印象が強い。なんなら甲子園よりこの試合の方が白熱しそう。甲子園は思い入れのある対戦相手にはならないですからねえ。
作品としては甲子園まで描いてこそ、とは思うものの、この稲実で一区切り付けさせても否定は出来ないなあという気持ち。ActⅢになったりして。でも区切りとしてはそれくらいの、クライマックスです。