ダイヤのA actⅡ/ 寺嶋裕二 26巻 感想 【ネタバレあり】

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市大三との夏予選の準決勝。2回の攻撃は御幸から始まるが、天久のピッチングに手が出ず三者凡退となる。

対する沢村も抜群のコントロールと緩急で下位打線をピシャリ。投手戦が続く。

初めにピンチを迎えたのは天久。しかし重要な場面で蔵持を抑え無失点に。その後エラーにより沢村にもピンチが訪れるが、強打者の星田は空振り三振に。しかしその後のバッターに内野の間を抜かれ、先制点を許してしまう。

青道の攻撃。春一からチャンスを作るも御幸はゲッツーに倒れてしまう。ツーアウト三塁。数少ないチャンスをものに出来るか。

【感想】

市大三との試合の中盤。熱いです。

この試合の見所はなんといっても天久と沢村の投げ合い。沢村は本当に成長しました。安定感があり、新球を織り交ぜてしっかり打者を翻弄できる。1番を背負ってから、エースとして十分力を発揮できているというのが感慨深いです。

この巻もところどころ、細かいネタや理由付けがあり流石です。フレーミングなんかは最近よく取り沙汰されますが、早速入れてきたなあと言う感じ。行為自体は昔からありますが、あまり良い意味では思われていなかったような気もします。
ただ最近は一つの技術として、露骨すぎなければキャッチャーの技量の一つとして一般的になってきました。フレーミングという名称が出回ったのもここ数年ですよね、たぶん。こういった話題を盛り込めるアンテナが流石。

また、レフト前で先制された際、結城弟のバックホームが若干それるシーン。麻生だったら…というあの描写も、ただ「打たれて先制された」というだけでは沢村に目が向きますが、「バックホームでアウトに出来たのに出来なくて先制された」という理由付けで「取られるべくして取られた1点」という印象を与える、この描き方が本当に上手。ダイヤのAはこういった点の入り方が多く、面白いなと思う理由の一つ。

さて、先制された青道ですが御幸はチャンスで凡退。まだチャンスが続いていますが、次バッターは前園。先制点を許したのは前園のエラーから。この御膳立てはもう、やるしかないでしょ…。巻の終わりで前園の描写は全くありませんが、これはやるしかない。これを見越しての前園のエラーだとしたら、これもまた流石だなと思いますね。果たして…。

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