↑試し読みできます。(画像クリック)
化粧品・バスメーカーの経理部で働く八重島麻子は、人より汗っかき。昔から「汗子」とからかわれ、それ以来、匂いのケアが欠かせなくなってしまっていた。
ある日、商品開発部の名取という男が突然、八重島の匂いを嗅いできた。名取は会社で人気商品を次々と企画しているヒットメーカーで、人より匂いに敏感だという。
八重島の匂いはインスピレーションが湧きやすくとても良い匂いだという名取は、これから毎日匂いを嗅ぎに来ると八重島に宣言する。
気が弱く自信のない八重島は断れず、名取のされるがままに匂いを嗅がれてしまうが、昔から自分が好きだったせっけんを作っていたのが名取だと知り、少しずつ名取に気を許すようになっていく。
【感想】
匂いから始まるラブコメ。社会人の二人の恋愛ということで1話目から夜のシーン有り。
あとがきに寄ると、1話目は読み切りでそれが人気だったためそのまま連載になったそう。道理で、1話で完結している感がありました。
押しに弱い八重島さんと押しが強い名取。少しでこぼこな二人ですが、それがいい具合にハマっています。
名取は人間離れした特殊能力かってくらいの匂いフェチ。八重島さんの心持ちで匂いが変わるとか…そんなことが有り得るのかと思ったりもしますが、そうらしいです。これは大変。八重島さんが。
恋愛経験がほとんどない八重島さんのウブさと、少しチャラい名取のギャップが随所に見られますが、名取は本当に八重島さん(の匂い)が好きなんだなと思わせるシーンが多く、八重島さんも嫌じゃなさそうなので不思議と変な感じにはならず。
1話の感じ、女性関係的にも少し軽い男なのではと思いましたが、読み進めるうちに少しずつ和らいできました。性欲は凄まじいですが。笑
やはり、匂いってその辺りかなり重要ではありますね。名取ほどの匂いフェチは、ぶっちゃけ直結してるんだろうなって気はします。ちょっと危険人物っぽい言い方ですが…過ちだけ犯さないことを祈ろう。1話でやっちゃってるけど。これは八重島さんだから不問になりましたけど、結構アウトですからね。
社内恋愛ですので、他の社員との絡みは次巻以降ありそうです。名取はたぶんモテる男なので、色々厄介な話になりそうですねえ。別の男キャラが出てきたらまた面白い展開になりそう。
取っ掛かりと名取のキャラがおかしいですが、それ以外はいたってシンプル。王道のラブコメに少しスパイスがかかったような印象。面白いです。