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ウマ娘という強靱な脚力を持った女性がいる世界、東京の府中レース場では白熱したレースが行われていた。それを映像で見ているトレーナーの北原は、自身が居る岐阜のカサマツレース場の閑散さを嘆いていた。
競争ウマ娘を指導するトレーニングセンター、カサマツトレセン学園に入学したとあるウマ娘。無口で汚い格好からクラスでは浮いてしまうが、トレーナーも見ている練習で見せつけた走りは他者を圧倒するものだった。
一番人気と謳われているフジマサマーチに多くのトレーナーが気を取られている中、そのウマ娘の走りを見て衝撃を受けた北原はすぐさま彼女のトレーナーになることを申し入れた。
彼女の名はオグリキャップ。彼女のシンデレラストーリーが始まる。
【感想】
競走馬の擬人化作品。元はスマホゲームで、多方面にメディアミックスしアニメも人気ですね。
コミカライズにあたってはオリジナルストーリーのようで、今作はオグリキャップが主人公。
僕は競馬には詳しくないので名前を聞いたことがある程度ですが、漫画的な生い立ちと活躍で人気があったようで、取り上げる馬としてはこれ以上ないのではと期待しています。「ウマ娘」でノンフィクションと言うのもおかしな話ですが、競馬に詳しい方には共感ポイント等も多いのではないでしょうか。
タイトルで敬遠してしまうのはもったいないほど、中身は中々熱くさせてくれるスポーツ漫画。普通に陸上競技漫画と思って読んでも差し支えないレベル。
主人公はオグリキャップ。トレーナーの北原も主人公と言っても間違いではないかなという、二人三脚の物語。加えて友達になったベルノライトとの三人で大舞台である東海ダービーでの勝利を目指します。
オグリキャップは恵まれた身体ではないながらも母親の献身と本人の努力もあり並外れたポテンシャルを身につけました。
ただオグリキャップは速くなるために努力をしたというよりも、昔の自分と比べて走れるようになっていくことが楽しくて仕方なく、好きで走っているという根っからの走り屋。
性格はマイペースで鈍感、無口で愛想は悪いですが単純に表情に表すのが苦手なだけで感情はむしろ豊か。この不思議キャラがかわいくて、やはり強そう。笑
レースになるとその強さをドカンと発揮させ、みんなを圧倒させるこの少年漫画感。
ライバルキャラもいて、そのライバルから認知されてからの流れはスポ魂漫画そのもの。熱いですよこれは。
途中で挟む意地悪なクラスメートとのレースも、余談にはならない程の熱量と少しほっこりさせられるエピソードで全く寄り道には見えず、キャラの魅力がより増して良かった。こういう話を自然とストーリーに組み込めるのは本当に強い。
そして後半はライバルキャラとの真剣勝負。そして良いところで巻またぎ。初めのレースで挑発されたオグリキャップが、二回目のレースで同じ言葉で返すこのシーン、ベタだけど分かってますね~。これは続きも気になります。
コミカライズ作品には当たり外れがかなりありますが、今作はかなり期待して良いかもという出来。特に少年漫画が好きな方には十分おすすめできます。
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