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二年生なったむつみ達。緊張のクラス替えは割とバラバラ。
1組→みつみ、まこと
2組→志摩、ミカ
4組→ゆづ
5組→ムカイ、山田
という感じ。結月が離れてしまって悲しみに暮れています…。
新しいクラスという事ではりきるみつみですが、空回りで中々馴染めず新しい友達も出来ず。
まことが言っていますが、一年序盤のみつみの存在感は圧倒的でしたからね…普通の女に成り下がってしまった…いや、みんな気付いていないだけなんですけどね…。
生徒会の方でも四苦八苦しています。後輩を作りたいみつみ。お悩み相談会を開いて呼ぶ作戦に出ますが、これも中々捕まらず。というところに一人の女の子が。
一年の湯川桃、生徒会にも興味がありつつ化学部にも入りたいということですが、ここで調子に乗ってマウントを取るみつみ…。それを笑顔で返す桃。滅茶苦茶いい子が来た…。
後ほど、桃は実は化学のすごい賞を取る超優秀な子だと知り、いつものみつみの反省会。人は…生きてるだけで偉いのに…!そのとおりです…。
次は結月の話。容姿に恵まれた結月は人から一目置かれることが多く、それ故に悩みなどなさそうだと思われていることがややコンプレックス。立ち回りも上手いように見えますが、実は不器用な面も沢山あって、この話では結月なりの苦労が描かれます。
新しいクラスでもすぐグループには入りますが、どこか居場所がない感じ。ある日全員で遊びに行くことになりますが、一人の男子から好意を寄せられ、だまし討ちのような形でデートに誘われます。
友達として仲良くしたいだけなのに、いつもそういう方向にいってしまうのは容姿が良い故の悩み。
まことが確信的なことを言っていました。「結月に悩みや苦労があると分かってても、結月の見た目になれるならなりたいと思ってしまう」
ということ。
結局持たざる者は持ってる者に嫉妬をしてしまうし、持ってる者の悩みを贅沢な悩みだと思ってしまう。人それぞれ悩みの種は違うし、悩みに贅沢も貧乏もないはずなのに、どうしても「恵まれてるが故の悩み」は理解されにくい。
特に若い頃はそれが顕著に人生に反映されてしまいますし、学校という閉鎖空間で自由もない未成年という立場は大変だと思います。
悩みは尽きませんが、それを補い合える友達がいるかいないか、これの方が重要なんですね。結月にとってはみつみ達のグループであり、特にまこと。
最後、まことが結月を訪ねて二人面と向かって泣き合うシーン。これぞ友情というか、すごく良いシーンです。こうやって仲が深まっていって、精神の安定や学生生活の充実に繋がっていくんです。素晴らしいです。
最後はみつみのお話。志摩に彼女が出来てしまったらどうしよう…と今更ながら心配になってしまうみつみ。
みつみってどこまで本気なのかよくわからなくてそこがいいとこなのですが、やっぱり志摩には恋愛感情のようなもの?はあります。
今作の読者なら感じられることですが、志摩に対して普通の女子が見る目と、みつみが見る目はちょっと違います。
志摩の格好良さに惚れてるというわけではないのがみつみ。極端な話、志摩のルックスがそんなでなくても、たぶんみつみは志摩のことを気になる。
それだけもっと内側の部分で、志摩のことが好きなんだとわかるから良い。みつみがそういうキャラで、そういう描き方をしてるのが素晴らしく良いです。
最後の最後でついにというシーンが描かれます。
志摩の内面に触れたみつみがふと発した言葉。「好き」というワードが残った形に。ちょっと言ってみただけのみつみ。なのに志摩の反応は意外にも…
これは志摩がちょっと前のめりすぎやしないかと思ったりもしましたが…志摩も気になってるわけだからむしろ待ってましたって感じなのかな。
適当にスルーされるだろうと思っていたみつみですから、想定外の反応に顔真っ赤。そして志摩の口から更なる想定外の言葉が…。
ここで終わりとは何とも殺生な…。尊すぎてもはや凶器。とんでもない引きで巻をまたぐことになりました。大変だ。どうなるみつみ…!
※キャプチャ多めですがこれだけじゃ本当の良さはわかりません。是非買って読んでください。損しません。