終極エンゲージ / 原作:江藤俊司・作画:三輪ヨシユキ 1巻 感想

終極エンゲージ / 原作:江藤俊司・作画:三輪ヨシユキ 1巻 感想

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地球が宇宙の中心となった世界。
地球の王子は偉大な力に守られており、誰からも傷つけられることのない、最強の人間。
王子が16歳になったとき、各惑星から妃候補を選出し地球でその座を争う戦いが行われます。
その名も、地球女王決定戦。戦闘のトーナメントを行い、優勝した者が次期女王となります。

王子はトーナメント前に、出場者のとある女の子に出会い、惹かれ、心内では彼女を応援するようになりますが…。

【感想】

王位決定戦ではなく、王女決定戦。
まずはじめに女の子と出会い、かわいくて強くてヒロイン気質な彼女とどういう物語が…と思っているとそこで一捻りあり。

トーナメント後にもまた捻りがあり、
てっきり女性が戦うということでそういったバトルモノなのかと思いきや、
いやはや、話がどんどん展開していきます。

「最強を決めるトーナメントだけど、世界中で最強なのは俺(王子)なんだから、俺のクローンを作って結婚すればそれが最強の嫁じゃないか」
という突拍子もない発想と行動力でクローンを作成、そのクローンが実質ヒロインですね。

ただそのクローンにもおかしな設定が付け加えてあり終わり方がまるでわからない仕様に。

その後はクローンを最強に育てる旅に出るというところから本格的な話が始まります。が、ここで一巻は終わり。

展開の切り替わりの早さにはなかなか唸りますね。初見ではそこそこ面白く読めるかと思います。

絵は上手く構図もよく魅せてくれるので没入感があります。あとは、本筋を二巻で見せてくれてゴールに向けて走ってもらえれば良いですね。
これ以上の急展開はよくわからなくなってくるので、1巻の掴みとしては有り、2巻以降はシンプルな面白さを期待です。

以下、ネタバレ有り。

【感想・ネタバレ有り】

しかし、容赦ない首チョンパにはびっくりしてしまいました。
その後の王子の目の前に飛んできた首のコマ送り。なかなかのインパクトですねえ。

惹かれていた女の子を目の前で殺され、その殺した張本人が優勝し嫁さんに。これもなかなかの流れ。
更に、20年が過ぎ主人公だと思われていた王子は、完全に嫁の傀儡となり視点は一転、その王子の息子に。
そもそも、この息子がこの作品の主人公なのでした。

親の腑抜け方を見て、自分はああはならないと心に決めている分、性格がかなりトリッキーで、一言で言うと頭おかしい。
お母さんもそれはよくわかっているようなので、危険因子だと注意していますね。

その注意もよそに、まんまと旅に出てしまった主人公。
お母さんは、コイツはヤバい、何をしでかすかわからん、と血相変えて追いかけさせますが、王子強し。

追われる立場となってもこの王子はうまく立ち回るのでしょう。そもそも無敵なのでどうなることもないですし。

ただクローンに結婚することをインプットさせるのを忘れたせいで、クローンの目的意識の植え付けに失敗、
さらに、AIでしっかり頭脳を作ったせいで、主人公はヤバいやつだからこのまま王様にさせたらまずいので私が王女になったら殺します宣言。

盛り沢山の内容ですね。
5巻で終わっているようなのですが、これは円満なのでしょうか。
続刊もいずれは読みたいと思います。

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