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アメリカとの親善試合は成宮の勢い止まらず。
打線は徐々にコンラッドを捕らえ、ついに同点に追いつく。
青道vs山守。代わった由井は降谷をうまくリードできず、降谷は球が荒れ調子を掴めないまま、失点を重ねてしまう。
打線が援護し同点に追いつくも、降谷はまたしても窮地に追い込まれる。
交代が告げられ、バッテリーごと入れ替え。金田と奥村バッテリーで窮地をしのぐ。
青道は逆転するも、金田が捕まり再逆転。そのまま糸口を掴めずにゲームセットとなり、連勝は19で止まった。
負傷した小野は全治5、6週間の骨折。
夏の大会中には治る見込みも、大事な三年生キャッチャーの離脱は大きな痛手となってしまう。
次の試合は愛知の強豪、西邦。
スタメン総入れ替えで臨む試合、先発は沢村。キャッチャー奥村との初バッテリーで挑む。
【感想】
親善試合の方はこの巻ではあまり取り上げられず、おまけみたいになってしまいました。
東京代表とアメリカ代表の意地のぶつかり合い。一回戦は同点のままフェードアウトとなりました。
それよりも、青道vs山守。こちらが大きな展開に。
降谷はムラがあるという弱点を未だ克服できず。由井もキャッチャーとして未熟な部分が出てしまいバッティングでも結果を出せなかった。
打線もあと一歩追いつけず、結果は敗戦。どんな理由であれ、負けは負け。
ただ、この負けこそストーリー上必要な負けでした。
スタメン総入れ替え、この試合を引っ張るのは沢村だと、監督の思いがぶつけられます。降谷の調子があがらない今、このタイミングで、エースが決まるといっても過言ではない沢村の登板。
西邦戦は、夏前の最大のキーポイントになりそうな予感です。
最後のシーンの、沢村が奥村に言ったセリフ
「お前のリードが間違ってないと証明できるのは 俺ら 投手だけだろ?」
これ格好よすぎますね。沢村がこんなセリフを言うなんて…後輩を持つとこんなにも逞しくなるのかと少し興奮してしまいました。
また、今回の小野の負傷。由井や奥村を出すための犠牲のようですが、まあこれは仕方ないのかなと。やり方は他にもあるかもしれませんが、タイミングがここしかないので。
ただ、話の展開に作者の思惑の陰がちらつくと、読者にとっては障害になるので…これはなかなか難しいですよねえ。
全ての結果に理由付けをしっかりするのがダイヤのAの良いところで、だからこそここまで滅茶苦茶面白いのですが、やはり無理が出てくるよな…という。怪我に関しては毎回そう思います。
それでも、作者がそういう展開にしたのなら、ダイヤのAの世界はそうなのだと。読者の望む展開にすることが全て正しいことかと言われれば、そうではないです。読者にも様々なタイプがいますし。
やはり、どんな展開も作者が考え抜いて出した結論なのですから、読者はそれを加味して読むべきというのが持論です。
結果、なんか違う、面白くなくなった、となればその読者には合わなかった、というただそれだけ。
ここまで面白さ全開で60巻近く出している漫画なので、それだけで尊敬できます。この先も止まることなく続いて欲しいですね。